建築と暮らし。

先日の吉島家での伊東豊雄さんの講演以降二冊の著書に目を通しました。
読み進めるごとに自分がいままでいかに偏った眼で学びもせず建築を見ていたのかを思い知らされた。

 気づかぬうちにぼくは建築をどこか遠くの専門職のようにとらえていました、本来の建築がそうでなかったことを古民家で学んでいるにも関わらず、現代建築のことはお洒落で洗練されて、どこか他人事に見ていました。

 伊東さんのお話は衝撃的であり講演の中で長年のわだかまりがどんどん氷解するのを感じ、初めて建築と向き合えたように思いました。

~建築は日々の生活のリアリティを実現できる場でなければなりません。建築家だけではない、つくる人も、暮らす人も、活動する人も、みんなが建築に関わってこそ、建築は生き生きとした生命を宿すことができるのです~


~批判精神を豊かさに置き換えるような建築をつくりたいのです~ 

~成長し続けるという前提がもはや成立しない時代に成長をもと求めるがゆえにおこる成長しなければならないという呪縛が、いかに私たちを不自由にし、大切な多くのものを失われているか~


~今求められていることは『経済の豊かさより心の豊かさへ』という転換。それを建築や都市に置き換えてみると、次の四つに集約されるのではないかと考えています。

 ・自然との関係を回復する
 ・地域性を取り戻す 
 ・土地に固有の歴史や文化を継承する 
 ・人びとの繋がりやコミュニティの場を作り直す


この話は様々な物事にあてはまると思いますし、もちろん民藝にも当てはまることだと思います。




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